【プロ社畜が教える】美容師アシスタントの仕事内容と4つの大切なこと

目次

美容師アシスタントの初任給と仕事内容

美容師アシスタントはサロン営業をスムーズに行うにあたって非常に大切な役割です。

そしてあなたの美容師人生の基本、方向性を決める期間でもあります。

タナカ

個人的にはアシスタントの時期が美容師人生の中で一番濃い、良い時間だったよ!

では美容師アシスタントの初任給と仕事内容から紹介していきます。

美容師の初任給

美容師アシスタントの初任給はびっくりするほど低いです。

新卒で入社した月の初任給はなんと14万円。

僕の場合は表参道でしたが、まわりの美容師さんも同じような額を貰っていました。

ざっくりと聞いた感じだと、都内で12~17万円を手取りとして受け取るようです。

ここから家賃や生活費などを引いていくので、手元に残るお金は3~5万円。

下でも紹介しますが、拘束時間を考えると時給300円で働いていました。

メイクや洋服を結構な頻度で買うことになるので、当時はかなりカツカツでよく先輩に奢ってもらっていました。

美容師アシスタントの1日

僕が入社した美容室は体育会系で軍隊のような所だったため、恐らく一般的なアシスタントの生活パターンには当てはまらないかと思います。

サトウ

こんなやばい美容室もあるんだ…私はまだ恵まれてるかも!

と思いながら見てみてください。

朝は基本的に5時半に起床し、朝ご飯はもちろん歯も磨かないで自転車で美容室まで出勤します。

タナカ

プロ社畜の朝は早い

美容室までは10分で着きますが、これは入社する前に住むエリアを指定されるから。

自転車で通える範囲が望ましい

これは訳すと、お前電車乗ってる時間なんて無いからなという事です。

サロンに到着したらまずは身支度を整え、サロンの掃除を始めます。

タナカ

朝ご飯は掃除をしながら。短時間で効率よく食べられるようにゼリー状のものやパンがオススメ!おにぎりは効率悪いんだ!

掃除は8時までに終わらせ、そこから自主練と全体練習を開始。

地獄の営業開始。

  1. まずは掃除が行き届いていないことについて、スタイリストからアシスタントの先輩経由で怒られます。
  2. カラーやパーマの準備ができていないことで怒られます。
  3. 床を掃いた後に髪が残っていて怒られます。
  4. 気が利かないことで怒られます。
  5. シャンプーがヘタクソで怒られます。
  6. トイレに行ったことで怒られます。
  7. 昼ご飯を食べることで怒られます。
  8. 礼儀が出来ていないことで怒られます。

プロ社畜は怒られることがお仕事です。

束の間の休息後、掃除と練習が始まります。

モデルさんを使ってカラーやパーマの練習開始。

この時に薄給なプロ社畜はモデル料金を水増しし、自分の懐へ納めます。

全体練習が終わり、美容室を出るのは11時から12時です。

タナカ

また6時間後に!と言って帰るのが定番だったよ。

仕事後

プロ社畜の1日はまだ終わらない。

将来のお客様をゲットするために、街へ繰り出しモデハンをします。

モデハンが無い場合は残業という名の先輩との飲み会。

そんなこんなで帰るのはいつも深夜1時、2時でした。

プロ社畜の朝は早いので就寝前のリラックスタイムなんてものはありません。

帰 宅 即 就 寝

はデフォです。

僕や共に戦った戦友達は約3年間このような生活をしていました。

あなたがプロ社畜を目指すのであれば下記のマインドを頭に叩き込んでおきましょう。

  • 体重は標準-10キロ
  • 先輩は神様です
  • 円形脱毛症は素人
  • 不眠症になってからが本番
タナカ

これであなたもプロ社畜!

美容師アシスタントの仕事内容

美容師アシスタントの主な仕事内容は下記の3つです。

  • 掃除・雑用
  • スタイリストのヘルプ
  • 練習

シャンプー

アシスタントの基本はシャンプーですね。

シャンプーだけでなく、ヘッドスパなども勉強していきます。

後にスタイリストになった際にも、必須スキルになるのでしっかりと基本は抑えておきましょう。

ヘルプ

アシスタントの基本はシャンプーになりますが、スタイリストがスムーズに仕事ができるようにヘルプに入ります。

  • カラー
  • パーマ
  • アイロンワーク
  • ブロー
  • 床掃き

これらは基本の仕事になりますが、それ以外にも仕上げの鏡を渡したりケープを畳んだり細かいこともこなしていきます。

練習

練習もアシスタントの仕事の一つ。

各美容院によってカリキュラムは違いますが、大体は下記のような順番で進んでいきます。

STEP
アシスタント1年目

4~6月 シャンプー練習

7~9月 カラー塗布・ワインディング練習

10~12月 ブロー練習とカラーモデル練習

1~3月 カラーモデル・足りない技術の復習

STEP
アシスタント2年目

ヘアアップやメイク等の練習

引き続きカラーモデルで練習

カット練習開始

STEP
アシスタント3年目

カット練習を中心にカラーモデルで練習

カットの試験に受かり始めるとモデルを読んで自由に練習

2年目・3年目にはカット練習に集中し、試験に受かることが主な目標になるかと思います。

美容師アシスタントに大切なこと

売り上げを持っているスタイリストになるためには、アシスタントの時期をどのように過ごすかが重要です。

この時期に培った技術やスキルがあなたの美容師人生の基礎になります。

下記の4つを意識すると、周りの評価が劇的にアップするのでおすすめ。

  • 観察・真似
  • 気配り
  • 失敗
  • 挑戦

観察・真似は技術のために

スタイリストやお客様を常に観察するようにしましょう。

スタイリストがどのような会話をし、どのような薬剤選定をしているのか、またそれはなぜか。

スタイリストはあなたが思っているよりも、たくさんの事を考えながら施術しています。

その人の動き全てに意味があり、理由があるはずです。

タナカ

カラーのレシピとかはスタイリストになると堂々と聞けないからね。アシスタントの時に先輩が代わりに試してくれていると思って、どんどんレシピは聞いていこう!

また、先読みの力はアシスタントに必須スキルです。

スタイリストによって仕上げるまでの細かい手順は違います。

この先輩はいつも最後にクリッパーでうなじを綺麗にしているな。

→仕上げの時にはクリッパーをワゴンに置いておこう

この人は根元のカラー後に毛先にトリートメントをつけてるな。

→根元が終わったタイミングでいつものトリートメントを置いておこう

オーナーはカットする前に絶対トリートメントつけてるよね。

→取りに行く時間がもったいないから置いておこう

仕上げにジェル使ってたから手がベタベタするだろうな。

→お手拭きタオル持って行こう

スタイリストを観察することで、その人が何を今求めているのかを先読みすることができます。

タナカ

これができるアシスタントは先輩やお客様の信頼を絶大に掴むことができるんだ!

気配り上手は接客のために

スタイリストだけではなく、お客様の事も観察してみましょう。

いつもつけているピアスが今日はちょっと違う

美容室の後はデートかもしれない。だったら髪を耳にかけて見せるスタイルの方が喜ぶかな…

スニーカーではなくヒールを履いている

この後はデートかもしれない。仕上げに巻くかもな…全体の雰囲気からするとフワッとした感じがいいかも。

来店時に帽子を被っている

根元のプリンが気になるのかな。あ、この人いつも4か月周期で来てる。2か月に1回リタッチだけすればもっといいのに。

椅子にもたれ掛かっていない

初めてで緊張しているのかな。会話で緊張がほぐれてくれたらいいな。

このように、自分が推測したことを前提に仕事をしてみるとアシスタントがもっと楽しくなるはずです。

営業中に感じたお客様の変化をアシスタントに言われると、スタイリストはこいつできる…!となります。

失敗は社会人としての経験のために

入社したばかりのアシスタントは社会人経験が少ないですよね。

  • 言葉遣い
  • 行動
  • 礼儀

何が当たり前で、何に気を付けないといけないのか。

上記の3つは美容室で働くだけでなく、どの業種でも必須のスキルになります。

スタイリストやオーナーにこのことで怒られたり注意されたりするとは思いますが、学生から社会人になるために少しづつ勉強していきましょう。

失敗することで多くの事を吸収でき、怒られることで同じミスを防ぐ注意力が身に付きます。

失敗を多く経験したアシスタントは将来必ず結果を出せます。

タナカ

僕は失敗を恐れて消極的だったから、本当にもっとたくさん失敗しておけばよかったなって思うよ。

挑戦は美容師として生きていくために

あなたの美容師人生はこれから先、挑戦することの繰り返し。

挑戦して失敗したら、考える。そしてまた挑戦してみる。

スタイリストも毎日失敗しながら仕事をしています。

でもそこで心が折れたら美容師としての成長は見込めません。

たくさんの事を試すことができるアシスタント時代は、何事も積極的に吸収していきましょう。

その経験が美容師として、人間として大きくなるために必須です。

美容師アシスタントは意外と楽しい

ここまでアシスタントの仕事内容をネガティブに感じたかもしれません。

しかし美容師アシスタントは意外と楽しいものなんです。

その理由としては下記の通り。

  • アシスタント同士の横の繋がり
  • 頑張ったことは一生の財産

アシスタント同士で友達に

サロン内では同期に対して焦りや苛立ちを感じることも多いと思いますが、営業が終われば良き理解者になってくれます。

美容師アシスタントは辛いことが多いですが、友達がいることでストレスを発散したりお互いに刺激を与えあうこともできますね。

僕がアシスタントの時は青原会という飲み会が定期的に開催されていました。

青山・原宿で働く美容師の飲み会

この飲み会には、同年代のアシスタントが多い時は50人以上集まり毎回意識の高い話をしていました。

今でこそまだあるか分かりませんが、この飲み会で出来た友達への信頼はとても大きいです。

そして活躍しているのを聞くたびに、自分のモチベーションをまた上げてくれます。

将来あなたが困った時に助けてくれる友達はきっと大事な財産になるはずです。

夢に向かって頑張ったことは一生の財産

1日10時間以上働き、練習して精神・身体的に辛いのはよくわかります。

しかし年を重ねて自分のアシスタント時代を振り返った時には、その経験が良い思い出に変わっています。

  • 毎日怒られたこと
  • 掃除しかしていなかったこと
  • カット試験に何回も落ちたこと
  • オールで朝まで飲んでそのまま仕事に行ったこと
  • 友達と美容師について熱く語ったこと

あなたの辛いアシスタント生活は全て社会人、スタイリストとしてのあなたの将来に深く関係しています。

刺激的な毎日は、きっと将来あなたの財産になるはずです。

美容師アシスタントを辞めたくなったら

美容師アシスタントを辞めたい、転職したいと考えている人は少なくないですよね。

もう美容業界から離れたいと思っているあなたはすぐに辞めてしまってもいいかと思います。

タナカ

やりたくないのに続けるのは時間の無駄だからね!

美容師を辞めたいのであればこちらも参考にしてみてください。

しかし、まだあなたが美容業界に関わっていたいと思うのであれば選択肢は2つ。

  • 2年は我慢する
  • 海外で挑戦する

では順番に見ていきます。

2年は我慢する

2年未満で美容室を退職してしまうと、辞め癖がつきます。

どこの美容室に転職しようが、耐える事ができない考え方になってしまうので不満しか見えてきません。

なぜ1年ではなく、2年なのか。

それはアシスタントを2年間我慢することで他のサロンでは即戦力アシスタントになるからです。

上でも説明したように、カラー塗布やワインディング、ヘルプ業務は2年行うことで十分に通用するようになります。

1年目だとまだ力不足ですが、2年目からはすぐにサロンワークに入っていける。

美容室側から見ても2年以上経歴があった方が使いやすいですよね。

海外へ

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